アクネトレントはニキビ治療の医薬品です。
ビタミンAの一種で、『角化抑制作用』、『皮脂分泌の抑制(皮脂腺縮小作用)』、『アクネ菌に対する抗菌作用』、『抗炎症作用』などがあります。
保険治療を行なっているにもかかわらず、ニキビの再発がコントロールできない中等度~重症ニキビ、嚢胞性、結節性のニキビなど炎症が激しく、ニキビの瘢痕を残す可能性が高い方に対して効果があります。
- ※アクネトレント(イソトレチノイン)は、日本国薬機法上の医療薬品として認証・承認を得ていない医薬品です。
内服方法
0.5-1.0㎎/㎏/日で開始
- 食後1日1回、または2回服用
- 治療期間は目安として4~6か月
- 2クール目を希望される場合は、少なくとも2か月の休薬が必要です
副作用
- 一時的なニキビの悪化
- 皮膚の乾燥
- 結膜炎 ドライアイ
- 視覚異常 夜盲症
- 筋肉痛・関節痛
- 肝機能障害
- 腎機能障害
- 高脂血症
- 凝固異常
- 頭痛
- 脱毛
- 光線過敏症
- うつ病などの精神異常
様々な副作用リスクがある背景から、医師の診察・血液検査の定期的な実施を経て処方を行います。
- ※内服中、および内服終了後1カ月間は献血ができません。
血液検査
治療前、治療後1ヶ月、その後は3ヶ月に一度、採血が必要となります。
採血項目は血算、肝機能、腎機能、血中脂質検査。
処方を受けられない方
- 12歳未満の方
- ピーナツアレルギーの方
- 大豆アレルギーの方
- 妊娠中の方、妊娠を計画している方
アクネトレント内服の1か月前、内服中、治療終了1か月後は避妊する必要があります。
- 授乳中の方
- 肝機能障害のある方
併用に注意が必要な薬剤・サプリメント
- テトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシンなど):
頭蓋内圧亢進のリスク(併用禁忌)
- ビタミンA・レチノール含有のサプリ:
成分の過剰摂取による副作用リスク
- 経口ステロイド(プレドニゾロンなど):
骨密度低下(骨粗鬆症)のリスク
- セントジョーンズワート:
イソトレチノインの血中濃度低下のリスク
- 抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトインなど):
精神症状やけいれんのリスク