さまざまなダイエットを試しているのに、なかなか痩せなくて悩んでいませんか?
カロリー計算は難しいし、糖質制限もしたくない……そんな人におすすめなのが、今注目を集めているオートファジーダイエットです。
本記事では、オートファジーダイエットのやり方について解説します。女性がオートファジーダイエットを行う場合は注意点もあるので、ぜひ最後までチェックして、健康的で美しい体型を目指してみてください。
目次
オートファジーを活性化させるダイエットのやり方
まずは、オートファジーダイエットのやり方について解説します。適切なやり方を覚えて、無理なく健康的なダイエットを行いましょう。
まずは間食を控え、食事と食事の間を空けよう
まずは間食を控え、空腹を感じてから食べることから始めましょう。
最初から厳密なルールで縛ってしまうと、心身ともにストレスが溜まって継続できません。いままで空腹をあまり感じない生活をしてきた方は、空腹を感じると耐え難い苦痛に感じることもあるでしょう。
オートファジーは「16時間絶食しないと働かない」といわれていますが、科学的なエビデンスは乏しいのが現状です。オートファジーは飢餓状態でなくとも「基底オートファジー」として日常的に働いており、少しでも空腹時間を作ることでオートファジーの働きをサポートする効果が期待できます。
「間食を控える」「お腹が空いてから食べる」というゆるいルールから始めれば、少しずつ空腹感に慣れていくはずです。食事と食事の間を開けられる用になったら、次のステップに以降しましょう。
慣れてきたら12〜16時間のプチ断食に挑戦
空腹に慣れてきたら、12〜16時間程度のプチ断食に挑戦しましょう。
夕食を19時に食べ終え、翌朝7時に朝食を食べれば12時間断食をしたことになります。夕食を19時に食べ終えて翌朝の朝食を抜けば、ランチの時間には16時間断食の達成です。
ただし、朝食を抜くと体温の上昇が起こりにくくなり、体調不良になってしまう体質の人もいます。体調が悪くなった時は無理をせずに朝食を食べて、断食する時間を見直しましょう。
また、16時間の絶食をしてからランチを食べたあと、強い眠気や怠さを感じる場合も要注意。血糖値の急上昇によって血管が傷つく「血糖スパイク」が起こっている可能性があり、放っておくと糖尿病や心血管疾患、がん、認知症などのリスクを上げることにつながります。
オートファジーダイエットに取り組むときは、ご自身の体調をしっかり観察しながら絶食時間や食べる時間を決めましょう。
プチ断食中の飲み物は水やお茶だけ
プチ断食中の水分補給は、水かノンカフェインのお茶を選ぶようにしてください。
断食をしている間は食べ物からの水分が得られないため、利尿作用のあるカフェインを摂ると脱水状態に陥りやすくなります。断食中は、水やノンカフェインのお茶で積極的に水分補給を行うことが大切です。
どうしてもお腹が空いたときは、無糖の炭酸水を飲むのもおすすめ。炭酸によってお腹がふくれるので、一時的に空腹感が落ち着いて、ストレスを感じにくくなります。
食事をとる時間には、何を飲んでも大丈夫です。ただし砂糖たっぷりのジュースや糖質が多いアルコールは、禁止ではありませんが、血糖スパイクや肝臓の負担につながるので控えることをおすすめします。
オートファジーダイエットを成功させるポイント
オートファジーダイエットを成功させるためには、プチ断食以外にも工夫が必要です。やり方のポイントを抑えて、より効率よく目標達成を目指してみてください。
軽い有酸素運動や筋トレなども取り入れる
軽めの有酸素運動や筋トレを習慣化して、オートファジーの活性化をサポートしましょう。
海外の実験では、マウスをトレッドミルに乗せて走らせると、マウスのオートファジーが誘発されたと報告されています。つまり、人間でも有酸素運動を行うことで、オートファジーが活性化すると考えられるのです。
また、絶食によってエネルギーが枯渇するので、運動をしないと筋肉量が減少してしまいます。空腹時に筋トレをするとオートファジーの働きを抑制するというデータもあるため、筋トレをするなら食後2時間前後のタイミングがおすすめです。
バランスのよい食事を心がけ、食べすぎない
オートファジーダイエット中も、できるだけ栄養バランスが整ったヘルシーな食事を選択してください。
脂っこい食事は、オートファジーを抑制する因子「ルビコン」を増やすことが分かっています。オートファジーを活性化させるためにも脂っこいものは控え、ヘルシーで栄養価の高い食事を摂ることが大切です。
野菜や海藻類を積極的に摂り、高タンパクで低糖質・低脂質の食事を選択していくことでダイエット効果を実感しやすくなります。健康的で美しく痩せるためにも、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
オートファジーダイエットのデメリット
最新の科学に基づくダイエット法として注目を集めているオートファジーダイエットですが、実はデメリットもあります。オートファジーダイエットに取り組む前に、デメリットについてもきちんと把握しておきましょう。
筋肉量が減少しやすい
オートファジーダイエットは空腹時間が長くなるため、エネルギーが枯渇し、脂肪と一緒に筋肉量が減りやすくなります。
筋肉量が減ると代謝が落ちるため、かえって太りやすい体になってしまうのです。筋肉が落ちたままリバウンドすると、筋肉が戻らないまま脂肪だけ戻り、以前よりも太った印象になってしまうでしょう。
さらに、筋肉量の減少は将来のサルコペニアという状態を招き、健康的な生活を維持するのが難しくなります。私達の筋肉は30代をピークに減少していく傾向にあるため、筋肉を維持することは健康的な美しさを叶えるために非常に重要な課題です。
オートファジーダイエットを行うときは、筋肉量が落ちないように工夫しましょう。タンパク質をしっかり摂り、栄養が満たされている状態で筋トレを行って、できるだけ筋肉を維持したまま脂肪だけ落とせるように工夫してみてください。
血糖スパイクが起こりやすくなる
オートファジーダイエットのリスクとして懸念されているのが、食後の血糖値が急上昇する「血糖スパイク」です。
長時間の空腹後に食事を摂ると、食後血糖値が上がりやすくなります。朝食を欠食すると、昼食後だけでなく夕食後の血糖値も高くなる傾向にあり、血糖スパイクの状態が長く続くと健康に悪影響です。
▼血糖スパイクによるリスク
- 糖尿病
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 癌
- 認知症 など
オートファジーダイエットは比較的取り組みやすいダイエット法ですが、自己流で行うのは危険です。適切なやり方をしっかりと理解し、健康状態を保ちながらダイエットを続けましょう。
オートファジーダイエットの注意点
オートファジーダイエットを行うときの注意点もお伝えしていきます。特に女性は注意点が必要なダイエット方法なので、オートファジーダイエットを始める前に必ずご確認ください。
決められた時間でもカロリー過多になれば太る
オートファジーダイエットの魅力は、食べていい時間なら好きなものを食べられるところ。
しかし、いくらオートファジーを活性化させたとしても、総摂取カロリーが消費カロリーを上回れば残念ながら太ります。
12〜16時間も絶食していると、普段よりも食への欲求が強くなって、つい暴飲暴食したくなるかもしれません。オートファジーダイエットの結果が出ないと感じるときは、摂取カロリーと消費カロリーを見直してみるとよいでしょう。
もし暴飲暴食してしまったときは、運動して身体を動かせば消費カロリーが上がります。食後1〜2時間に軽い運動をすると、血糖値の上昇も抑えられるので、食べたら動いてカロリーを消費することを心がけましょう。
【女性】生理中・妊娠中は控える
生理中や妊娠中の女性は、オートファジーダイエットを控えてください。
生理前〜生理中は、ホルモンバランスの変動によって痩せにくい状態になります。心と体のバランスも崩しやすくなるため、無理な食事制限はせずにゆったりと過ごすことが大切です。
また、妊娠中に長時間の断食を行うと、胎児に栄養が回らなくなる可能性があります。妊娠中にダイエットをするなら、医師と相談しながら食生活の改善や軽めの運動など、負担の少ない方法で行いましょう。
正しいやり方でオートファジーダイエットを成功させよう
オートファジーダイエットのやり方は、やみくもに断食すればいいというわけではありません。
まずは空腹に慣れることから始め、少しずつ絶食時間を伸ばしていきましょう。食べるものはヘルシーなものを選び、有酸素運動や筋トレも取り入れることで、より健康的で美しい体型に近づきやすくなります。
筋肉量の減少や血糖スパイクなどのリスクもあるため、自分の体調をしっかりとチェックしながら続けていくことが大切です。正しいやり方でオートファジーダイエットを継続し、心と身体に無理なく健康的な体型を目指していきましょう。